これまでとこれからの物書堂 〜 App Store 10周年によせて

2008年7月10日にApp Storeがオープンして、今日でちょうど10年が経ちました。私たちは、App Storeのオープン初日 “Day One” にアプリをリリースした数少ないデベロッパのひとつです。10年前のこの日、私たちは “ウィズダム英和・和英辞典” アプリをリリースしました。今日は “App Store 10周年” をお祝いしながら、これまでとこれからの物書堂についてお伝えしたいと思います。

変わらない物書堂

App Store 5周年のときにもそれまでの5年間を振り返っていましたが、それから5年経った今も皆さまのおかげで物書堂は元気に存在しています。メンバーは相変わらず4人だけ、事務所が無く、各自が自宅で仕事をするスタイルもずっと変わりません。

75タイトルをリリース

私たちがこれまでにリリースしてきたアプリはこれだけあります。辞書アプリが38タイトル、英単語学習アプリが16タイトル、六法アプリが15タイトル、漢字練習アプリが3タイトル、図鑑アプリが2タイトルの計75タイトルをリリースしてきました。ほとんどがiPhoneとiPadのどちらでも使うことができ、Apple Watchに対応したものもいくつかあります。

サポートを継続

薄く表示されているアプリ以外は、最新のiOS 11でもしっかりとお使いいただけます。年度版としてリリースされる模範六法を除く65タイトルは、最新のiOS、最新のデバイスで問題なくお使いいただけるようにメンテナンスしてきました。10年前にリリースした “ウィズダム英和・和英辞典” もiPhone Xの縦長の画面に対応しています。

辞書アプリのように価格の高いアプリが多く、とても悩んだ末に購入される方もたくさんいらっしゃるので、長く安心してお使いいただけるようにサポートを続けています。

累計販売本数 120万本

これは物書堂が販売したアプリの累計販売本数をグラフにしたものです。今日までにおよそ120万本のアプリが販売されました(わずかなアプリ内購入タイトルも含みます)。複数のタイトルをお買い上げいただいたお客さまもたくさんいらっしゃるのですが(本当にありがとうございます)、それでも何十万人という方にご愛用いただいていることに心から感謝し、そしてそれを誇りに思っています。

これからの物書堂

ここからは、私たちのこれからについてお伝えしたいと思います。

私たちは、App Storeの素晴らしい仕組み、Appleさんが提供してくれる素晴らしい開発ツール、さらに私たち自身の工夫によって、少ない人数でも効率的にたくさんのアプリをリリースしてメンテナンスしてきました。一方で、このようにコンテンツごとにアプリを個別にリリースするやり方は、時代にそぐわなくなっていると感じるようになりました。

はじめのうちはカテゴリが重ならないように辞書アプリをリリースしていましたが、最近では国語辞典、英和・和英辞典アプリをいくつもリリースしています。一つの目的に対して複数の辞書を引けるようになったにも関わらず、串刺し(一括)検索ができない、履歴やブックマークがアプリごとに保存されるため管理が煩雑であるといった問題が出てきました。

単語学習アプリにおいても、成績や進捗状況が個別に管理されるのは良いユーザー体験とは言えません。

また、Appleさんから「カテゴリごとにアプリをひとつにまとめて欲しい」という要請もありました。同じようなアプリが多すぎることがApp Storeのユーザー体験を低下させていることは間違いありません。要請に応じなければアプリを新規にリリースしたり、アップデートすることもできないため、今年に入ってから一本も新作タイトルをリリースできていません。また、せっかくご連絡をいただいた誤植等の修正も、アップデートができないのでそのままとなっております。大変申し訳ありません。

アプリの統合化

タイトルごとにアプリをリリースするやり方は時代遅れになってしまったので、現在ご利用いただける65個のアプリをカテゴリごとに統合することにしました。まずこの秋に、「辞書」のカテゴリを統合したアプリと、「英単語」のカテゴリを統合したアプリをリリースします。もちろん既存のアプリをお持ちのお客さまは無料で移行できるように実装していますが、お手数をおかけすることに違いはなく、その点は申し訳なく思っています。

これまで高く評価していただいている使いやすさはそのままに、辞書アプリでは「串刺し検索」「統合されたブックマークと履歴」「コンテンツ同士の深い連携」「改版時の優待販売」など、お客さまにとってメリットのあるアップデートにしたいと考えておりますので、どうかご理解ください。

また、それぞれのコンテンツの魅力を引き出すために存在する、アプリごとの細かな違いはそのまま継承されるので(その開発に時間がかかっているのですが…)、既存のタイトルはこれまで通りの使い心地です。

辞書を統合アプリにすることで単語学習の統合アプリから、辞書のコンテンツに直接アクセスすることも可能になります。いちいちアプリを切り替える必要も無くなるのです。

コンテンツストア

今後は、コンテンツをアプリ内のコンテンツストアで購入していただくことになります。この10年間にラインナップを少しずつ充実させてきたので、統合アプリのリリースと同時にオープンするコンテンツストアには、国語、漢和、古語、英語、英英、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語といった、様々な言語の辞書が並ぶ予定です。

これまでApp Storeの中で分散していたものが、私たちのストアに集約されるので、目的の辞書を探すのも簡単になると思います。

新製品

今年に入ってから一本も新作アプリをリリースできておらず、「漢辞海 第四版」などの新しい辞書アプリを楽しみにされている方には大変申し訳なく思っています。

統合アプリの開発と並行して、「漢辞海 第四版」以外にも、小学館さま、旺文社さま、Oxfordさま、HarperCollinsさまのタイトルを開発中です。さらに新しく取引させていただくこととなった研究社さまのタイトルも開発が完了しています。統合アプリと同時に新しくリリースされるコンテンツを楽しみにしていただけると嬉しいです。

最後に

物書堂も今年2月末に設立から10年を迎えました。競争の厳しいApp Storeの中でこれまでやってこれたのも、ユーザーの皆さまに支えていただいたおかげです。本当にありがとうございます。また、私たちを信頼してコンテンツを提供してくださった出版社の皆さまにも御礼申し上げます。

私たちはこれまでと同様に、皆さまのお役に立てるアプリの開発を継続し、より多くの素晴らしいコンテンツを皆さまにお届けできるようしていきたいと考えています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

最後に、App Storeのオープン初日に発売したウィズダムの10周年のお祝いとして、“ウィズダム英和・和英辞典 2” と、2008年から販売している “大辞林” を1,600円で販売するセールを実施します。本日から2018年7月13日(金)までの短い期間ですが、まだお持ちでない方はご検討いただければ幸いです。